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埼玉県立大学への医学部新設を求める意見書
埼玉県は、人口10万人当たりの医師数が149人(平成22年12月)と全国最下位であるとともに、65歳以上の高齢者人口が158万5千人(平成24年10月)と全国で5番目に多い上に、高齢化のスピードも全国で最も早いことが指摘されている。また、埼玉県が毎年実施している県民世論調査では、県民の要望の第1位が「高齢者福祉の充実」、第2位が「医療体制の整備」となっている。
今後、急速に高齢者人口が増大する埼玉県においては、現在の医師不足の状況を大幅に改善しない限り、県民の救命救急環境はさらに深刻なものとなり、医師の過酷な勤務実態はさらに悪化するばかりである。
しかし、埼玉県内には、医学部を設置している大学は1校しかなく、国公立大学医学部がないという全国的にも希少な県であることから、埼玉県の医師養成は他県に依存している状況である。そのため、埼玉県内で地域医療に触れながら学ぶ環境となる県立大学医学部を新設することが将来に向けて極めて重要と考える。
埼玉県では、平成24年度策定の「5か年計画」において、「県立大学医学部設置認可のための体制の確立と医学部設置に向けた計画の策定」を明記した。
以上の状況から、国におかれましては埼玉県立大学に医学部設置を認めることを強く求める。
以上、地方自治法第99条の規定により、意見書を提出する。
平成25年6月7日
鴻巣市議会
内閣総理大臣 殿
衆議院議長 殿
参議院議長 殿
文部科学大臣 殿
厚生労働大臣 殿