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川幅うどんの誕生秘話|市と一緒に育んだ鴻巣名物

ページID:0011058 更新日:2023年2月28日更新 印刷ページ表示

小峰さんの写真

1996年開業、鴻巣名物川幅うどん発祥の店「めん工房 久良一」。店主である小峰さんに川幅うどんの開発秘話などを伺いました。2010年の埼玉B級ご当地グルメ王決定戦に初出場で準優勝に輝いてから、多数のメディアで取り上げられる超有名店に。鴻巣のひな人形製作の伝統と文化を支える人形町の一角から、まち全体の活性化をけん引します。

 

【プロフィール】
小峰久尚さん(56歳)
※2022年11月インタビュー時

 

きっかけは市の方からの相談で

いちばん人気の川幅みそ煮込みうどんの写真
​いちばん人気の川幅みそ煮込みうどん1000円。うどんは幅が約6cm、長さが30cmくらいで食べ応えがあり、ハマグリの出汁と赤みそが絶妙な味わいを生み出す

 

川幅うどんを作ったきっかけを教えてください

2008年に、鴻巣市と吉見町の間を流れる荒川の川幅(2537m)が川幅日本一に認定されたあとに、市の方から「川幅日本一をモチーフにした、幅の広いうどんを作りませんか?」と声をかけられたのがきっかけです。

鴻巣は関東有数のひな人形の生産地として有名です。店では以前からひな祭りをヒントにして、ハマグリを使ったメニューを作っていました。そのメニューがこの辺りの名物料理になって、鴻巣が盛り上がればいいなと思っていたのですが…、何度か新聞にも取り上げられたのですがなかなか広がらなくて。そんなときに先ほどの方が店に食べに来てくれたので、「小麦を使った鴻巣名物を開発して、市内の店で販売してみたら?」って話したのです。それを覚えていてくれたのか、後日、幅の広いうどんを作りませんか?と話をしに来てくれました。

声をかけられてさっそくメニューの試作をしました。話をもらった翌日に連絡して、後日うどんの幅や厚さを変えた試作品を食べてもらったのが川幅うどんの歴史のスタートですね。​

 

生地を薄く伸ばしていく川幅うどんの写真
​そばのように生地を薄く伸ばしていく川幅うどん

 

幅の広いうどんを手打ちするのは大変だと思いませんでしたか?

いえいえ、幅の広いうどんを打つことはなんてことありません。大切なのは粉選びです。粘りのある小麦粉を配合して、そばを打つ時と同じように薄く伸ばしていくだけ。そうして出来た生地を幅広く切れば、川幅うどんができるなと思いました。​

 

B級グルメ初出場で準優勝。川幅うどんが鴻巣名物になった瞬間

冷製 川幅うどんの写真
​冷製 川幅うどん790円。川幅みそ煮込みうどんよりも薄く伸ばされたうどんに、職人の技が感じられる

 

B級グルメに出店してどうでしたか?

2010年に第6回埼玉B級ご当地グルメ王決定戦に初出場したのですが、ちょうどB級グルメが大人気だったというのもあり、ものすごい人出で驚きました。2日間で5500食出ましたね。2日分を仕込んだうどんは初日で完売してしまい、帰って粉から打ちました。テレビの密着取材で「うどんを打つところを撮影したい」と話があったのですが、取材に応じられる状況ではないほどの修羅場でした。この時は、おかげさまで初登場にかかわらずいきなり準優勝をいただくことができました。​

煮込み用、冷製用の川幅うどんの写真
​左が煮込み用、右が冷製用の川幅うどん。これほどまでに厚さが違う

 

準優勝を受賞して店はどうなりましたか?

翌日からお客様が殺到しました。お昼過ぎでも来店し続けますので、正直なところ「まだ来るのか」と思ったほどです。うれしい悲鳴とはよくいいますが、単なる悲鳴に変わるほどにいらっしゃいました。本当にありがたいことです。​

 

念願の初優勝へ

2015年に第12回埼玉B級ご当地グルメ王決定戦にて、「こうのす川幅うどん」が悲願の優勝を果たすことができました。市と協力してやってきて、素晴らしい結果に結びつけることができ本当にうれしかったです。​

 

市と一緒に名物を作ってよかった!

冷製の川幅うどんの写真
​冷製の川幅うどんは向こうが透けるほど薄く伸ばされている

 

川幅うどんを作ってみていかがですか?

市の方に声をかけてもらってよかったという気持ちしかありません。以前から何か地域の名物になる料理を作りたいと頑張っていましたが、個人の力では限界があります。市と一緒に川幅うどんを広げることで、メディアで取り上げてもらえる機会がものすごく増えました。埼玉B級ご当地グルメ王決定戦に出場する前から密着取材が入ったり、テレビや新聞、雑誌に取り上げていただいたりして川幅うどんの名前が爆発的に広がっていきましたね。

正直なところ、川幅うどんはここまで長い期間にわたって人気が続くとは思いませんでした。10年以上経っても人気であり続けるというのはものすごいことです。市の方をはじめ、さまざまな方の尽力のおかげだなと思います。​

麺を茹でている様子の写真
​茹で上げるタイミングは重要

 

これから地域とどのように接していこうと思っていますか?

川幅うどんを作る機会をもらって、全国で知られる名物になって地域には感謝の気持ちしかありませんよ。先日は鹿児島県からバイクでお客さまがいらっしゃいました。バイクのナンバープレートを見て驚きましたね。コロナ禍で飲食店は大変なときに本当にありがたいことです。市にはいろいろなことをしてもらったので、これからも何かあればひと肌脱ぎますよ!

 

小峰さんから、川幅うどんの開発秘話や、地域との関わりへの想いを伺うことができました。「グルメ」は地域のイメージを作る重要なコンテンツになり得ます。最近、小峰さんは仮染街というコスプレイベントなどにも協力してくださっており、そのようなイベントに参加される方のチャレンジを応援し、支えてくださる市民の方がいらっしゃるのはとてもうれしいです。

 

他にも川幅うどんを食べられる店は沢山あります。

詳しくはこちら(https://www.konosu-kanko.jp/gourmet/kawahaba_gourmet.html​<外部リンク>)をご覧ください。

 

めん工房 久良一(めんこうぼう くらいち)

店内の写真
​入店して正面にカウンター、右にテーブル席と座敷があります

 
住所 埼玉県鴻巣市人形4-1-36
交通 JR高崎線鴻巣駅東口から徒歩20分
連絡先 048-542-5542
時間 11時30分~15時(LO14時30分)、17時30分~21時(LO20時30分)
定休日 日曜は11時30分~15時(LO14時30分)のみ営業、木曜
駐車場 10台
URL http://curaichi.page2.jp/<外部リンク>

※掲載の内容は2022年12月取材時点の情報に基づきます。変更される場合がありますので、おでかけの際は事前にご確認ください。
※料金はすべて取材時点の税込料金です。