ページの先頭です。 メニューを飛ばして本文へ
現在地 トップページ > 組織でさがす > 環境経済部 > 商工観光課 > 【鴻巣市がんばる起業家支援補助金活用事例 vol.4】「皆様にあたたかく寄り添います!行政書士Office KAORI」

本文

【鴻巣市がんばる起業家支援補助金活用事例 vol.4】「皆様にあたたかく寄り添います!行政書士Office KAORI」

ページID:0024971 更新日:2024年6月26日更新 印刷ページ表示

補助金を活用し様々な取り組みを行っている事業者の方の声をお届けいたします!

行政書士 Office KAORI

行政書士Office Kaori事務所写真 ​ 所在地 鴻巣市本町

開店日(開業日)

2023年5月1日

業種・事業内容

行政書士(男女問題の契約書作成、障がい福祉サービスの認可申請等)

営業時間 平日9時~18時
(夜間・休日は事前予約)
定休日 不定休
HP https://kaori-law.com
https://office-kaori.net

本日は鴻巣市がんばる起業家支援補助金を活用された、行政書士Office KAORIの伊藤香織さんにお話を聞きたいと思います。よろしくお願いいたします。
━よろしくお願いいたします。

行政書士さんということで、胸につけられているバッジが輝いていますね。とてもかっこいいです!
━ありがとうございます。

まず初めに、行政書士とはどのような資格なのか教えてください。
━行政書士とは、主に行政に出す書類を作成する仕事です。よく司法書士と間違えられますが、司法書士は法務局、行政書士は市役所や県庁といった行政に出す書類を作ります。埼玉県行政書士会の会長は、「一番身近なサムライ業(士業)ということで、市民の方に役に立てるような一番身近な存在でありましょう。」と仰っていることから、それを胸に仕事に励んでいます。

行政書士の中でも女性の行政書士というのは、とても珍しいのではないですか?
━そうですね、鴻巣でも女性の行政書士の方はいらっしゃいますが、割合でいうと男性の方がまだまだ多いですね。

インタビュー中の伊藤さん

行政書士の方が集まる会合はあるのでしょうか?
━ありますね。私は埼玉県行政書士会の鴻巣支部に所属しているのですが、鴻巣支部の定期的な総会に出席しています。他には、私が所属する埼玉県行政書士会の農地開発部の会合にも出席しています。

農地開発部という部門があるのですね!他にはどのような部門があるのでしょうか?
━他には、広報部、社会貢献部、建設部など様々です。私は現在農地開発部に所属していますが、任期満了となると改選になるので、そのタイミングで所属部会が変わることになります。

行政書士の中でも多岐に渡る部会があるとは知りませんでした…。農地開発部とはどのような業務をされるのでしょうか?
━農地開発部は開発許可に関する業務や農業委員会との定期的な会合に出席しています。

個人個人で業務をされているイメージがあったので、支部はあるものの、年に1回集まるだけで横のつながりはあまり無いのかと思っていたので意外な発見です!
━基本的には個々人ですが、部会等に所属すると横のつながりが生まれますね。一人でこなせる業務もありますが、自分の業務エリア外であった場合に、同業者だけでなく、他の士業の方と連携しないと業務を進められないこともあるので、横のつながりはとても大事だと感じています。

連携して業務をこなすこともあるのですね。ちなみに、行政書士の資格を取得する前はどのようなお仕事をされていたのですか?
━歯科医院に歯科助手として5年ほど勤めていました。子どもがまだ小さかったので、休みの都合など融通をきかせてくださったのでありがたかったです。そのタイミングで行政書士の資格も取得しました。

インタビュー中の伊藤さん

ホームページを拝見し、行政書士の資格の他に保育士の資格も取得されているとのことでしたが、保育士の仕事はされていたのでしょうか?
━保育士の仕事に携わったことはありません。行政書士の資格を取得した後に保育士の資格を取得しました。私の得意な業務は離婚等の男女問題に関するものですが、他にも障がい福祉、放課後等デイサービスや就労支援施設といった障害者福祉施設の立ち上げや運営サポートも得意として取り組んでいます。障害者福祉施設立ち上げ等の相談を受けた際に、保育士の資格を取得するようアドバイスをさせていただいていましたが、私自身が資格を持っていなかったことから資格取得の勉強を始めました。

保育士の資格を取得する際には、専門学校に通われたのですか?
━専門学校には通いませんでした。保育士の資格は9科目と実技試験を受験しました。保育士の資格は保育所での実務経験を積まなくても取ることができますので、子育て中の方で何か資格を取得したい、という方にはオススメの資格だと思っています。

保育士の資格は実務経験が必要なものだと思っていましたが、誰にでも資格取得のチャンスがあることがわかりました。ちなみに、保育士や行政書士の資格を取得する際に要した勉強期間はどれくらいでしたか?
━どちらも1年ほどです。保育士の資格は、行政書士の資格試験勉強の合間にコツコツと勉強しました。行政書士の資格は、子どもが年長の時から1年間、当時働いていたので夜仕事から帰宅してから寝る間も惜しみ、朝も早起きして勉強に励みました。

行政書士の資格試験勉強は独学でされていたのでしょうか?
━独学です。子どもが小さかったので専門学校に通えませんでした。法律用語が難しく、一から調べながら勉強しました。

 

お客さんからの相談に乗る伊藤さん

(写真)お客様からの相談に乗る伊藤さん

 

独学で1年での資格取得ということなので、相当の努力をされていたのが目に浮かびます。
行政書士の資格を晴れて取得し、開業前に苦労したことやこの事務所を立ち上げた経緯について教えてください。
━開業するにあたり、経済力や子どもを育てていけるのかが不安でした。自分が稼がないと生活できない、子どもと一緒に過ごす時間を作るために開業したい、しかし自己資金が底をつく可能性がある、という様々な葛藤を乗り越えるのが一番大変でした。また、私は人と接するのは好きですが、社会人経験が無かったので、お客様とのかしこまった電話やメールでのやり取りの仕方がわからず苦労しました。
 事務所立ち上げの経緯についてですが、実は、行政書士として開業したのが令和2年度で、そのときは「伊藤香織行政書士事務所」という事務所名でした。本来であれば資格を取得してからどこかの事務所に所属して修行を積んだ方が良かったのですが、見切り発車で開業しました。開業してから半年ほど経ったところで、集客や経営方法も知らずうまくいかなかったため、同じ時期に開業した先生に障がい福祉業務に特化した東京都の先生を紹介していただき、その事務所で3年ほど働きました。東京都の事務所での修業期間を経て、準備万端な状態で令和5年5月に「行政書士Office KAORI」として晴れて再開業することができました。障がい福祉業務も大好きですが、自分自身の経験から「女性の味方でありたい!」という思いが強かったため、男女問題についても一生懸命取り組んでいきたいと考えていました。再開業する際に、ホームページを作る費用として「がんばる起業家支援補助金」を活用しました。

ホームページを拝見したときに、とても明るく見やすい素敵なホームページだな、と思っていました。
ご活用いただいた「がんばる起業家支援補助金」を知ったきっかけを教えてください。
━鴻巣市のホームページをくまなくチェックさせていただき、自分に当てはまる事業者支援情報を確認したのがきっかけです。

ホームページをご覧いただきありがとうございます。再開業後の事務所の周知はどのように行いましたか?
━補助金を活用して作成したホームページでの周知の他に、主体的に営業活動を行いました。1回目に開業したときは待ちの姿勢で行動を起こさなかったのですが、2回目の開業では自分を売り込むように心がけました。私は鴻巣市商工会に加入していますが、商工会の職員の方に「何かあったらやらせてください。」とお願いをしました。その甲斐あって、現在は相談業務の他にセミナー講師業もやらせていただき、セミナーを受講してくださった方からの集客効果も得られています。

セミナー講師を務められる伊藤さん

(写真)セミナー講師を務められる伊藤さん

 

セミナーの講師は最近始められたのですか?
━そうですね。商工会の職員の方にホームページを見ていただき、市民活動センターの指定管理者である(株)街活性室の担当者の方に繋いでいただきました。セミナー内容の打合せをしているときに、コミュニティ大学の受講者はご高齢の方が多いことから、ご高齢の方向けのテーマとして、遺言書・エンディングノートの作成という内容に決めました。市民活動センターでは4月と6月に開催し、他には、桶川市でも令和5年の夏頃から同様のセミナーを行っています。

商工会、(株)街活性室と繋がりが広がってセミナー講師業が実現しているということなのですね。
セミナー参加者は多いですか?
━そうですね、定員が埋まることが多いです。受講者の方からたくさんご質問をいただけるので、その場で地域の方との交流も生まれます。行政書士や司法書士といった「士」がつく業務に携わる方は堅いイメージがあって、距離感を感じると思いますが、私はその距離感を無くし、話しかけやすく、相談に乗ってもらいやすいという人になりたいです。地域の方にとって一番身近な存在でありたく、多くの方に寄り添いたいので、ニーズがある限り「何でも屋さん」になろうかな、と考えています。

インタビュー中笑顔の伊藤さん

男女問題に限らず、障がい福祉業務や、地域のニーズに応えた遺言書・エンディングノートの作成セミナー等、幅広く取り組まれているのですね。
市では、開業した方に対する補助金や事業者の方が連携してイベントを開催する際の補助金をご用意していますが、他にも支援してほしいことなどはありますか?
━支援とは少し異なりますが、市民の方と事業者が交流できる場があればいいな、と思います。行政書士会が実施する無料相談会といったものではなく、異業種との横の繋がりや市民の方と繋がれるオープンな場所を提供していただきたいです。皆さんと交流できる場では、様々な情報交換ができ、多くの声を聴くことができます。必ずしも仕事に直結しなくてもよく、まずは行政書士について知ってもらい、市民の方がどんなお困りごとがあって、何をご希望されているのか、というのを近くで聞きたいと思っているところです。

貴重なご意見ありがとうございます。最後に、市内で起業を考えている方にメッセージをお願いします!
━私は鴻巣で生まれ育って、鴻巣市の事が大好きです。とても住みやすく、人も優しくあたたかいです。起業はとても勇気のいることですが、市で補助金も用意されているので、活用できるものは活用して一歩踏み出していただきたいな、と思います。起業は男性のイメージが強いですが、子育て中のお母さんにもチャレンジしていただきたいです。「〇〇ちゃんのお母さん」「〇〇さんの奥さん」という肩書ではなく、自分の名前を大事にしてほしいと思います。

 

ありがとうございます。新しいことに一歩踏み出すということは誰でも勇気がいることですよね。伊藤さんの仕事に対する姿勢がとても輝かしく頼もしく感じるとともに、やわらかい雰囲気と素敵なお人柄で話しやすく、老若男女問わず誰でも相談しやすい印象を受けました。