人権施策に関すること

 人権とは、私たちが人間らしく生きるための権利で、人種や民族、性別などの違いにかかわらず、すべての人に共通して備わっている権利です。
 しかし、現実には、女性、子ども、高齢者、障がいのある人、同和問題、外国籍の人、インターネットによる人権侵害など、人権が尊重されていないという様々な問題が存在しています。
 これらの問題を解決するためには、私たち一人ひとりが人権尊重の理念を理解し、意識して行動に表すようにしなければなりません。
 私たちは、一人ひとり違う人間であり、自分と他人の違いを個性として認め、そして受け入れることが必要です。

様々な人権問題

女性の人権

 男女平等の理念は、「日本国憲法」に明記されており、法制上も「雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保等に関する法律」等によって、男女平等の原則が確立されています。
 しかし、現実には今なお、「男は仕事、女は家庭」といった男女の役割を固定的に捉える意識が社会に根強く残っていることなどから、家庭や職場において様々な男女差別が生じています。例えば、職場における差別的待遇(女性が管理職になりにくい等)やセクシュアル・ハラスメントやマタニティ・ハラスメント(妊娠・出産等を理由とする嫌がらせ等)、ドメスティック・バイオレンス(配偶者やパートナーからの暴力)といった問題があります。
 「男だから…女だから…」ではなく、女性と男性が相互の立場を尊重し、共に手を取り、個性や能力を発揮できるような社会をつくることが大切です。

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 ドメスティック・バイオレンスの相談はここをクリック

子どもの人権

 いじめや体罰、それらに起因する自殺、児童虐待、児童買春や児童ポルノなどの性的搾取といった人権問題が社会問題となっています。また、子どもだからといって子どもの考え方を無視したり、大人の考え方を押しつけたりしていませんか。
 子どもにも大人と同じように人権があります。子どもを一人の人間として尊重できる社会をつくりましょう。
 また、いじめは重大な人権侵害であり、決して許されるものではありません。お互いの異なる点を個性として尊重するなどの人権意識を養っていくことが重要です。

高齢者の人権

 日本では、平均寿命の大幅な伸びや少子化等を背景として、人口の4人に1人以上が高齢者(65歳以上の人)となっています。このような中、介護の際に虐待を受けた、無断で財産を処分された等、高齢者の人権問題が発生しています。
 高齢者は、多くの経験と豊かな知恵をもった人生の先輩です。高齢者がいきいきと暮らせる社会の実現をめざして、高齢者についての理解を深め、高齢者を大切にする心を育てることが必要です。

障がいを理由とする偏見や差別

 障がいのある人を含む全ての人々にとって住みよい平等な社会づくりを進めていくためには、社会の全ての人々が障がいのある人について十分に理解し、必要な配慮をしていくことが求められています。
 しかし、現実には、障がいのある人が車椅子での乗車を拒否されたり、アパートの入居を断られる事案が発生しています。
 また、「障がい者」とひとくくりに捉えられたり、「特別な人」と決めつけられたりすることで、本来はそれぞれ違うはずの障がいの特性や必要な支援について理解されないことがあります。
 障がいのある人も、そうでない人も、一緒に明るい社会をつくっていくための仲間として、お互いに助け合っていく気持ちを持ちましょう。

 障害者差別解消法についてはここをクリック

同和問題(部落差別)

 現在も、偏見や差別意識から結婚に反対されたり、インターネットを利用した差別書き込み、差別発言などが起きています。このような状況の中で、平成28年12月には、「部落差別の解消の推進に関する法律」が施行されました。差別や偏見に基づくこうした行為は、他人の人格や尊厳を傷つけかねないものであり、決して許されないものです。
 私たち一人ひとりが、同和問題を正しく理解し、「差別を許さない」という強い意識を持つことが大切です。

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アイヌの人々に対する偏見や差別

 アイヌの人々とは、現在の北海道地域などで自然と共存しながら独自の文化・伝統を育んできた先住民族です。
 アイヌの人々は、固有の言語や伝統的な儀式・祭事、ユカラなどの多くの口承文学等、独自の豊かな文化をもっていますが、近世以降のいわゆる同化政策等により、今日では、その文化の十分な保存・伝承が図られているとは言い難い状況にあります。
 また、アイヌの人々に対する理解が十分ではないため、就職や結婚等において偏見や差別が依然として存在しています。
 アイヌの人々に対する理解と認識を深め、民族や文化の違いに対する寛容さを身に着けることが必要です。

外国人の人権

 在留外国人は増加傾向にあり、国際化の進展により諸外国との人的・物的交流は拡大していくと考えられています。
 こうした中、外国人であることを理由に、就業を断られたり、アパートへの入居を拒否される、外国人を排斥する趣旨の言動が公然とされる事案が発生しています。文化等の多様性を認め、外国人の生活習慣等を理解・尊重し、偏見や差別をなくしていく必要があります。
 外国人も日本人も一人の人間として、そして同じ地域で暮らす一員として、お互いを理解し合い、認め合い、助け合うことで、一人ひとりの人権が尊重される社会を築いていきましょう。

感染症に関連する偏見や差別

 新型コロナウイルス感染症、エイズ、肝炎等の感染症に関する知識や理解の不足から、日常生活や、学校、職場等、社会生活の様々な場面で差別やプライバシー侵害などの人権問題が発生しています。
 特に新型コロナウイルス感染症では、ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)などで、感染した方やその家族、治療にあたった医療機関関係者、海外からの帰国者、外国人の方などに対する根拠のない差別的な書き込みが広がっています。
 感染症を理由とした、不当な差別、いじめ、偏見、SNSでの誹謗中傷等を行うことは許されません。
 立ち向かうべき相手は、人ではなくウイルスです。感染した人を責めたりせず、みんなで支えましょう。

ハンセン病患者・元患者・その家族に対する偏見や差別

 ハンセン病は、らい菌という細菌による感染症ですが、感染力は弱く、感染したとしても発病することは極めてまれです。
 また、万一発病しても、現在では治療法も確立し、早期発見と適切な治療により後遺症も残りません。
 しかし、かつてとられた施設入所政策の下で、患者・元患者のみならず、その家族は、社会において極めて厳しい偏見、差別を受けました。
 ハンセン病患者・元患者やその家族がおかれていた境遇を踏まえ、ハンセン病についての正しい知識を持ち、この問題についての関心と理解を深め、偏見や差別を解消していくことが必要です。

刑を終えて出所した人やその家族に対する偏見や差別

 刑を終えて出所した人やその家族に対する偏見や差別は根強く、就職に際しての差別や住居の確保の困難など、社会復帰を目指す人たちにとって、現実は極めて厳しい状況にあります。
 また、更生の意欲があっても社会に受け入れられず、再び罪を犯してしまうといった負の連鎖も発生しています。
 罪を償った人が、地域社会の一員として円滑な社会生活を営むためには、本人の強い更生意欲と併せて、家族、職場、地域社会の理解と協力が必要です。
 社会の一員として生活できるよう、更生の意欲を理解し、偏見や差別をなくしていくことが大切です。

犯罪被害者やその家族の人権

 犯罪被害者やその家族は、ある日突然、不法な行為やその後遺症により生命、身体、財産に危害を受ける直接的な被害で苦しんでいるにもかかわらず、追い打ちを掛けるように、興味本位のうわさや心ない中傷等によって名誉を傷つけられたり、プライバシーが侵害されたりするなど二次的な被害を受けることもあります。
 誰もが犯罪に巻き込まれ、被害者やその家族の立場になる可能性があると考え、当事者の立場に立った接し方や支援が必要です。

インターネット上の人権侵害

 スマートフォンなどの普及とあいまって、インターネット上で、他人を誹謗中傷したり、個人の名誉やプライバシーを侵害したり、偏見や差別を助長する表現をSNSに掲載するなど、悪質な事案が急増しています。特に近時は、青少年を中心にネットいじめや、いわゆるリベンジポルノと呼ばれる画像の流出・拡散なども問題となっています。
 個人の名誉やプライバシー、インターネットを利用する際のルールやマナーに関する正しい理解を深めていくことが必要です。

北朝鮮当局による人権侵害問題

 北朝鮮当局による日本人拉致事件は、1970年代から1980年代にかけて、多くの日本人が不自然な形で行方不明となっている事件です。
 日本政府は、北朝鮮に対し、すべての拉致被害者の安全確保とすみやかな帰国を要求していますが、現在までで5名の帰国のみとなっています。
 拉致問題は我が国の喫緊の国民的課題であり、これをはじめとする北朝鮮当局による人権侵害問題への対処が国際社会を挙げて取り組むべき課題とされる中、私たち一人ひとりがこの問題は解決していない重大な人権侵害であるという認識を深め、この問題に関心を持ち続けることが大切です。

ホームレスに対する偏見や差別

 病気、障害、高齢など、本人の努力ではいかんともしがたい理由で働けなくなったり、就労先が見つからないといった事情により、公園、道路、河川などでの生活を余儀なくされている人々がいます。
 こうしたいわゆるホームレスと呼ばれる人々に対して、怠惰、努力不足といったイメージを抱いて排除したり、嫌がらせや暴行を加えるなどの人権侵害が問題となっています。ホームレスの人々の人権に配慮するとともに、地域社会の理解と協力が必要です。

性的指向及び性自認を理由とする偏見や差別

 社会に存在する性に対する偏見や差別により、ありのままの自分を打ち明けられない、または隠さざるを得ない状況があります。セクシュアル・マイノリティへの理解が不十分なために周囲の方や家族にも理解してもらえないこともあります。
 一人ひとりがこの問題についての関心と理解を深め、ありのままの個人を認め合い、すべての人が性に関係なく自分らしく生きていくことができる社会をつくるために、みんなで考えてみましょう。

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人身取引

 人身取引は、犯罪組織や悪質なブローカーが、暴力や脅迫、誘拐、詐欺などの手段によって人を支配下に置いたり、引き渡したりして、売春や強制労働、臓器の摘出などの目的で搾取する国際的な犯罪であり、重大な人権侵害です。人道的観点からも迅速・的確な対応が求められています。これは、人身取引が、その被害者に対して深刻な精神的・肉体的苦痛をもたらし、その被害の回復は非常に困難だからです。昨今では、SNSを利用する若い世代がターゲットになりやすく、18歳未満の被害者は40%以上にもなります。
 被害者の多くは、暴力や脅迫による支配を受けており、家族に危害が及ぶことを恐れて、助けを求めることができない人もいます。
 どこか他所の国の問題と思われがちですが、日本で起こっている現実です。

震災等の災害に起因する偏見や差別

 震災等の大きな災害の発生時における、不確かな情報に基づいて他人を不当に取り扱ったり、偏見や差別を助長するような情報を発信するなどの行動は、重大な人権侵害になり得るだけではなく、避難や復興の妨げにもなりかねません。正しい情報と冷静な判断に基づき、一人一人が思いやりの心を持った行動をとれるよう呼びかけていくことが必要です。


 このような人権問題の解決のため、市では講演会・研修会を実施したり、広報紙や啓発冊子により人権意識の高揚を図っています。
 誰もが幸せに暮らせるよう、私たちはお互いを思いやり、お互いの人権を尊重しながら共に生きる、人権尊重社会を築いていきましょう。

この記事に関するお問い合わせ先
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更新日:2022年3月3日