施政方針

  

1 市を取り巻く状況

   平成20年秋の世界同時不況以降、政府による度重なる緊急経済対策を実施したものの景気は足踏み状態にあり、特に超氷河期と言われる大学生・高校生の就職状況、高い失業率、さらには円高・デフレ状況下では、国民生活は依然として厳しい状況にあります。特に、国民生活に直結する社会保障制度改革並びに消費税率の見直しをはじめとした税制改革、さらには中国、ロシア、北朝鮮に対する外交問題や環太平洋戦略的経済連携協定、いわゆるTPP交渉への参加問題など、多くの課題が山積しており、非常に重要な1年になるものと認識しております。

   さて、国では第177回通常国会が召集され、現在平成23年度予算案や関連法案が審議されておりますが、年金や子ども手当などの社会保障関連予算の財源確保が大きな課題となっています。一方、総務省自治財政局より公表された平成23年度地方財政への対応の概要によれば、地方財政計画の規模は前年度比3,900億円増の82兆5,200億円であり、特に地方交付税は、前年度比5,000億円増の17兆4,000億円となっております。

 

2 市財政状況

  このような状況の中、市財政を振り返ってみますと、まず当初予算における市税収入では、平成21年度は146億953万円、平成22年度は141億4,228万円で前年度比4億6,724万円の減で計上しましたが、平成23年度は144億5,330万円で前年度比3億1,101万円の増と見込みました。次に、当初予算における地方交付税を見てみますと、平成21年度は40億円、平成22年度は47億5,000万円を計上し、平成23年度は50億円を見込んでおります。また、財政調整基金は平成20年度末で約8億5,000万円でありましたが、平成22年度末では約28億円を見込んでおり、さらに、本市の財政健全化4指標は良好な数値であり、健全財政を堅持しています。

 

3 市政運営の基本方針

  このように私は健全財政を維持しながら市政運営を行ってまいりましたが、昨年7月の市長選挙において、鴻巣市のさらなる飛躍を期し、「今!鴻巣は躍進のとき」として、マニフェスト・レインボープラン88事業を掲げました。その結果、多くの市民の皆さんのご支援とご理解をいただき、引き続き市政をお預かりすることとなった今、私の責務は、マニフェスト及び合併時にお約束した合併特例事業を実現することにあります。このことから、マニフェストと合併特例事業を両輪とした事業の推進こそが私のまちづくりの基本方針であり、12万有余の市民の皆さんの負託に応えるものであると確信しております。

  さて、本市は平成19年3月に第5次鴻巣市総合振興計画として基本構想・前期基本計画を策定しました。前期基本計画は平成23年度をもって終了することから、今回、平成24年度から平成28年度を計画期間とした後期基本計画を策定するとともに、北鴻巣箕田地区における土地利用の見直しにより、土地利用構想においても見直しを行ってまいります。ご承知のとおり総合振興計画は市における最上位計画であり、まちづくりの設計図と言えるものです。後期基本計画を策定するにあたっては、前期基本計画を十分に検証するとともに、先ほど申し上げたマニフェスト及び合併特例事業の実現を中心に平成28年度に向けた、まちづくりの方向性を定めてまいります。このような観点に立って、私は平成23年度の施政方針を、

(1)マニフェストによるまちづくり

(2)合併特例事業によるまちづくり

(3)後期基本計画によるまちづくり

の3つのまちづくりを掲げ、各施策、各事業に全力で取り組んでまいります。

 

(1)マニフェストによるまちづくり

  まず、マニフェストは、7つのプラン88事業で構成されており、事業ごとの期限については「直ちに」、「2年以内」、「4年以内」、「4年間」と明確に示しております。私は3期目就任早々に今後4年間の取り組みについて各部署とのヒアリングを実施しましたが、マニフェストを着実に実現していくためには、平成23年度の取り組みが成否を分けると言っても過言ではありません。

平成23年度の新規事業としては、ブックスタート事業、母子健診事業における5歳児健診、税等のコンビニ収納事業、小学校給食における自校方式への推進、さらには川里地域における生涯学習施設整備などがありますが、この他にも新たなごみ処理施設や道の駅、(仮称)花と人形の駅の整備につきましても、引き続き取り組んでまいります。

  いずれにしましても、平成23年度はマニフェスト実現に向けたスタートダッシュの年と位置付け、マニフェストによるまちづくりを推進してまいります。

 

(2)合併特例事業によるまちづくり

   次に、平成17年10月の合併以後、私は将来都市像「花かおり 緑あふれ 人輝くまち こうのす」の実現に向けて合併特例債を活用したまちづくりを進めてまいりましたが、この合併特例債の活用期限は平成27年度であり残すところ5年であります。このことから、合併後10年間で合併特例債を有効かつ効果的に活用するため、合併特例事業推進計画の策定に取り組んでおりますが、平成22年度末での活用状況は、104億6,620万円を見込んでおり、新市建設計画で予定した額の約46%となっております。

   合併特例債を活用した平成23年度の代表的な事業としては、上谷総合公園、吹上荒川総合運動公園、川里中央公園の3公園の整備をはじめ、(仮称)総合的教育施設建設事業、広域交流拠点整備事業などがあります。現在策定中の合併特例事業推進計画では、今後予定される事業の内容、事業費等を中心に精査を行っておりますが、現段階では平成27年度末の合併特例債活用総額は、新市建設計画で予定した229億2,900万円を超える状況となっております。

   合併特例事業は、合併後10年間のまちづくりの基幹となるものです。合併特例債の活用は、新市建設計画に位置付けられた事業及びマニフェスト事業が中心となりますが、特に平成23年度は、合併特例債の活用期限である平成27年度を見据えながら一段と加速し、これまで以上に各事業を積極的に実施してまいります。

 

(3)後期基本計画によるまちづくり

  さて、私は市長1期目において行政評価の導入を掲げ、行政の効率化はもちろんのこと、市民の皆さんへの説明責任の観点から積極的な情報公開に努めてまいりました。2期目の平成19年3月には、行政評価を本格導入し、新市建設計画を基本とした第5次鴻巣市総合振興計画を策定しました。この計画は、従来の総合振興計画とは大きく異なり、施策ごとに達成の目標値である成果指標、いわゆる「めざそう値」を設定し、成果向上を目標に各事業を実施してまいりました。また、毎年9月にはこうのすまちづくり報告書を作成し、市民の皆さんに報告してまいりました。その第5次鴻巣市総合振興計画・前期基本計画が平成23年度に終了することから、今回、平成24年度から平成28年度までを計画期間とする後期基本計画を策定します。策定にあたって後期基本計画の終了する平成28年度のめざそう値を定めることは、今後の鴻巣市のまちづくりの方向性を定めることになります。このことから、第5次鴻巣市総合振興計画・後期基本計画策定にあたっては、マニフェスト事業、合併特例事業を中心とした各事業が実現された新たな鴻巣市を見据え、目標値であるめざそう値を定めてまいります。